助成金

介護離職を防ぐ助成金|両立支援等助成金

公開 2026.09.25更新 2026.09.25読了 約7分
親の介護の予定を書いた手帳を見ながら、上司と勤務の組み方を相談する中堅社員
辞める前に、休める・続けられる形を。
Editor

ナナトリ編集部が、ナナトリを運営する株式会社SECRET MEDICINE 代表取締役 吉村 貴成の知見をもとに作成しました。関連会社(株式会社3SMILE・介護と看護の事業所)で採用と定着に向き合ってきた経営者の立場からの記事です。制度の記述は厚生労働省などの一次資料で確かめています(確認日 2026-09-25)。

仕事を任せていた中堅の社員が、親の介護を理由に辞める。本人の事情は辞める直前まで見えにくく、会社は突然の欠員に困ります。社員が介護と仕事を両立できる形を整えた中小企業には、両立支援等助成金(介護離職防止支援コース)が支給されます。2026年度の資料で区分と金額を確かめました。

介護離職防止支援コースとは、両立支援等助成金の1コースで、中小企業事業主が社員の介護休業の取得と職場復帰を支援したり、介護と仕事を両立するための制度(短時間勤務・在宅勤務・時差出勤など)を導入して使ってもらったり、休業中の業務を代わりの人に任せる体制を整えたりしたときに支給される助成金です。区分ごとに支給額と、1事業主あたりの人数の上限が決まっています。

2026年度の支給額

区分支給額
介護休業の取得・職場復帰連続5日以上 40万円/連続15日以上 60万円
介護両立支援制度の導入・利用制度1つ 20万円(60日以上 30万円)/2つ以上 25万円(60日以上 40万円)
業務代替支援(新規雇用)20万円(休業15日以上 30万円)
介護休暇の有給化5日以上 30万円/10日以上 50万円(1回限り)

厚生労働省「両立支援等助成金のご案内(2026年度)」「介護離職防止支援コース 支給要領」から。業務代替には既存の社員に手当を払う区分などもあります。人数の上限や要件は支給要領で確かめてください。

介護休業、短時間勤務、在宅勤務などの制度を並べて書いた比較のメモ
介護休業の取得、両立の制度の利用、業務の代替、介護休暇の有給化。区分ごとに支給額が決まっています。

申請の前に、社内でそろえること

  1. 就業規則の規定。介護休業や両立支援の制度が規定されているか。
  2. 仕事と介護の両立支援プラン。社員ごとに休業や制度の使い方をプランにし、それにもとづいて実施する。
  3. 休業・制度の利用の記録。日数が支給額を分けるので、勤怠の記録をそろえる。
  4. 業務の代わりの体制。誰が、どの仕事を、どの期間引き受けるか。

申請の書類と要件の確認は社会保険労務士に相談します。役割の分け方は助成金と社労士の記事にまとめました。

家族の事情は、辞める直前まで見えにくい

介護は本人から言い出しにくく、上司が気づいたときには退職の話になっていることもあります。採用費と離職率の記事で書いたように、家庭の事情による退職は、勤務の組み方で防げる場合があります。中堅社員の記事の聞き方も参考にしてください。

ナナトリでは、退職日の朝に「退職時の3問」を1通だけ送り、辞めた理由の区分を集めます。3か月ごとの短い職場アンケートでは、仕事と生活の両立の困りごとの傾向を見ます。個人の家庭の事情を調べる道具ではなく、職場として手を打つための材料です。ナナトリの利用料が助成の対象になるとは、資料には書かれていません。

出典(確認日 2026-09-25)

よくある質問

介護休業を何日取ると支給されますか?

介護休業の取得と職場復帰の区分では、対象の社員が連続5日以上の介護休業を取ると40万円、連続15日以上なら60万円です。「仕事と介護の両立支援プラン」を作り、それにもとづいて休業を取ってもらうことなどが要件になっています。

大企業でも使えますか?

この介護離職防止支援コースは中小企業事業主が対象です。自社が中小企業に当たるかは、業種ごとの資本金や従業員数の基準で確かめてください。

休業中の仕事を別の人に任せた場合も対象ですか?

業務代替支援の区分があります。代わりの人を新しく雇った場合は20万円(休業が15日以上なら30万円)、既存の社員に手当を払って任せた場合などにも区分があります。区分ごとの要件は支給要領で確かめてください。

介護休暇を有給にすると支給されますか?

法定の介護休暇を上回る有給の介護休暇の制度を整え、社員に使ってもらうと、5日以上で30万円、10日以上で50万円です(事業主あたり1回限り)。

ナナトリで介護の事情がわかりますか?

ナナトリは個人の家庭の事情を調べる道具ではありません。退職時の3問で辞めた理由の区分を集め、短い職場アンケートで仕事と生活の両立の困りごとの傾向を見る、という使い方をします。個別の相談は本人が話したいと思える形で受けてください。

この記事のまとめ

  1. 介護休業(連続5日以上)40万円・15日以上60万円。両立支援制度の導入・利用は1つで20万円(60日以上30万円)、2つ以上で25万円(40万円)。
  2. 業務代替(新規雇用)20万円・15日以上30万円。介護休暇の有給化は5日以上30万円・10日以上50万円(1回限り)。中小企業が対象。
  3. 申請は社労士と。ナナトリは辞めた理由の区分と両立の困りごとの傾向を会議で見る道具として使う。
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