ストレスチェックの助成金|2026年度の実態

ナナトリ編集部が、ナナトリを運営する株式会社SECRET MEDICINE 代表取締役 吉村 貴成の知見をもとに作成しました。関連会社(株式会社3SMILE・介護と看護の事業所)で採用と定着に向き合ってきた経営者の立場からの記事です。制度の記述は厚生労働省などの一次資料で確かめています(確認日 2026-09-25)。
2028年4月1日から、50人未満の事業場もストレスチェックが義務になります。費用の助けになる制度を探すと、検索で出てくる記事には、以前の年度の制度や金額がそのまま残っているものが少なくありません。2026年9月25日に労働者健康安全機構のページを確かめ、いま案内されているものと、無料で使える窓口を整理しました。
ストレスチェックやメンタルヘルス対策の助成金とは、独立行政法人労働者健康安全機構などが、産業保健の取り組みにかかる費用の一部を助成する制度です。対象や金額、申請できる人(会社か団体か)、受付の期間は年度ごとに変わります。2026年度に機構が案内しているのは、事業主団体などが傘下の中小企業に産業保健のサービスを提供する費用を助成する「団体経由産業保健活動推進助成金」です。
2026年度に案内されている助成金
| 項目 | 団体経由産業保健活動推進助成金(2026年度) |
|---|---|
| 申請する人 | 事業主団体など(中小企業の割合が半分を超えるなどの要件)、労災保険の特別加入団体 |
| 対象のサービス | 医師などによる健康診断結果の意見聴取、ストレスチェック後の職場環境改善の支援など |
| 助成 | 費用の総額の90%。上限500万円(構成事業主が50以上などの要件を満たす団体は1,000万円) |
| 受付 | 2026年7月10日に交付申請の受付を終了(予算の上限に達したため) |
会社が自分で申請するのではなく、加入している団体が申請し、会社はその団体からサービスを受ける形です。1団体につき年度ごとに1回限りです。

「10万円」「令和7年」の情報に注意
「メンタルヘルス 助成金 10万円」「ストレスチェック 助成金 令和7年」と検索すると、以前の年度の助成金の案内や、それを紹介した記事が出てきます。2026年9月25日に機構の助成金のページを確かめたところ、会社が単独で申請する形のメンタルヘルスやストレスチェックの助成金の案内はありませんでした。
廃止された時期そのものは、機構の資料で確かめられていません。以前の案内のPDFも一部はすでに開けなくなっています。記事を読むときは、書かれた日付と対象の年度を確かめ、申請を考える場合は機構に直接問い合わせてください。
50人未満の事業場は、無料の窓口がある
助成金がなくても、50人未満の事業場には無料で使える支援があります。その1つが地域産業保健センターです。医師の面接指導を無料で受けられ(利用の条件や予約は所在地の窓口に確認が必要です)、センターの窓口が医師の手配と日程の調整をしてくれます。全国に約350か所、おおむね労働基準監督署の単位で置かれています。詳しくは面接指導の記事にまとめました。
予算は、助成金を前提にしない
助成金は年度で中身が変わり、受付が早く終わることもあります。2028年に向けた予算は、助成金が使えない前提で組み、使えたら得をする、と考える方が計画が崩れません。
- 事業場ごとの人数と、受けてもらう人の人数を出す。
- 面接指導は地域産業保健センターを使えるかを先に確かめる。
- ストレスチェックの見積もりを、実施料金・集団分析・面接指導・相談窓口に分けて比べる。
- 加入している商工会などが団体経由の助成金を使っているかを尋ねる。
見積もりの比べ方と、ナナトリの料金の内訳は費用の記事、義務化の準備全体は準備の順番にあります。
出典(確認日 2026-09-25)
- 労働者健康安全機構「助成金」 https://www.johas.go.jp/occ-health/subsidy/
- 労働者健康安全機構「令和8年度版 団体経由産業保健活動推進助成金のご案内」 https://www.johas.go.jp/wp-content/uploads/2026/06/josei_leaflet_R8.pdf
- 労働者健康安全機構「地域窓口(地域産業保健センター)」 https://www.johas.go.jp/occ-health/regional-occ-health-centers/
よくある質問
ストレスチェックの助成金は廃止されたのですか?
2026年9月25日に労働者健康安全機構の助成金のページを確かめたところ、案内されていたのは団体経由産業保健活動推進助成金で、会社が単独で申請する形のストレスチェック向けの助成金は見当たりませんでした。廃止の時期は機構の資料で確かめられていないため、申請を考えるときは機構に直接確認してください。
「メンタルヘルス 助成金 10万円」とは何ですか?
以前の年度に機構が案内していたメンタルヘルス関係の助成金の金額が、ネット上の記事に残っているものが多く見られます。2026年9月時点の機構の助成金のページには、その形の助成金の案内はありませんでした。記事の日付と年度を必ず確かめてください。
団体経由の助成金は、どうやって使いますか?
申請するのは商工会・商工会議所などの事業主団体や、労災保険の特別加入団体です。団体が傘下の中小企業にストレスチェック後の職場環境改善の支援などを提供し、その費用の90%(上限500万円、要件を満たす団体は1,000万円)が助成されます。加入している団体が使っているかを尋ねてください。
2026年度の団体経由の助成金は、まだ申し込めますか?
機構のページでは、2026年度分は予算の上限に達したため、2026年7月10日で交付申請の受付を終えたと案内されていました。翌年度の受付は機構の発表を待つ必要があります。
助成金がないと、50人未満の会社は負担が大きくなりませんか?
面接指導は、50人未満の事業場なら地域産業保健センターで無料で受けられる制度があります(利用の条件や予約は窓口に確認が必要です)。費用のかかる部分と、無料の窓口で済む部分を分けて見積もると、負担の見通しが立てやすくなります。
この記事のまとめ
- 2026年9月時点で機構が案内している助成金は、団体経由産業保健活動推進助成金。会社が単独で申請する形のものは見当たらなかった。
- 団体経由は、団体が申請し費用の90%(上限500万円・要件で1,000万円)。2026年度は7月10日に受付終了。
- ネットの「10万円」は以前の年度の情報が多い。面接指導は50人未満なら地域産業保健センターで無料で受けられる制度がある(条件は窓口で確認)。


